ヴァシュロン・コンスタンタン VACHERON CONSTANTIN

バシュロン・コンスタンタンが初めて腕時計を世に送り出したのは1911年~12年と言われています。最初期の腕時計を見ると、ラウンド、オーバル、トノー、レクタンギュラーなど、さまざまなケースデザインが試みられていたのがわかります。ダイヤモンドやパールなどで宝飾細工を施した華奢な婦人用が腕時計の主流を占めるが、これは腕時計が男性の間で普及するのはその実用性が認知された第一次世界大戦後を待たなくてはならなかったためである。

他のブランドとは異なる長短針の比率、ケース・デザインの特製など、この時代に完成された意匠の基本は今日まで崩すことなく、守られている。まず、あげられるのが時針と分針の比率である。1対1.5あるいは1対1.6という割合が保たれている。これは一見すると比較的長い分針と短めの時針という印象として残る。また、バー・ハンドあるいはリーフ・ハンドという細く、シンプルな形状の針を採用し、これが針の比率と共に洗練された印象を与えている。

1881年にアメリカのエール天文台で記録的な精度を出し、1886年にはスイス博覧会で行われた国際精度コンクールで第1位、同じ年、ミラノで開かれたコンクールで第1位を受賞している。また1909年にキュー天文台で100点満点中94.5点を獲得、1914年にはベルンで行われたスイス博覧会とリヨンでの博覧会で開催された精度コンクールでそれぞれ第1位を受賞した。